JCCO 日本クレジットカウンセリング協会

他機関との連携でフォロー

債務者は50歳代の男性。軽い知的障害の妻と小学低学年の男子との3人暮らし。妻は任意整理の返済中でカードが作れず、夫名義のカード使用による債務が7社190万円弱となっていた。

1年前に当協会に相談があったが、夫はブラックリストへの掲載を拒み、相談のみで終了となった。しかし1年後、とうとう毎月の返済が苦しくなり再び協会に相談。協会で無料の任意整理を引き受けることとなった。

カウンセリングには、毎回夫婦で来所。最初は夫婦双方ともお互いに金銭面での不信感を抱いているようで、先ずは家計の見直しを重点に話を進めた。その結果、お金の管理、家計簿記帳は夫が行い、妻は1週間の食費を1万円でやり繰りすることを決め、実行してもらうこととなった。

債務整理が進み、障害年金を返済の原資に当て、夫の給料を生活費とする方針となったが、夫婦共に先の見通しを立てるのがなかなか難しく、あればあるだけお金を使ってしまうような状態。そこで、家計簿、レシート、通帳などを持参してもらい家計を分析しつつカウンセリングを継続した。

契約社員だった夫は、カウンセリングの途中、契約期間終了のため無職となり、雇用保険を受給することとなった。そのため、妻は障害者自立支援センターに相談し、就労を開始する。その関わりから、協会カウンセラーと支援センター相談員との連携ができるようになった。

妻は軽い知的障害のため、これまでのようなことが繰り返されかねないと危惧されるので、終了カウンセリングの後、家計管理支援を支援センター相談員にバトンタッチした。