JCCO 日本クレジットカウンセリング協会

家計管理が軌道に乗って

40歳代の共働き夫婦からの相談。家族構成は小学生と中学生の子供との1人家族。夫は営業職会社員、妻は介護ヘルパー。収入は夫婦合わせて40万円余り。お互いの仕事が忙しく疲労蓄積の毎日で、家事や子供の事は後回し、お互いを思いやる気持ちの余裕もなく、夫婦のコミュニケーションもとれない状態となっていた。

住宅ローンを除いた債務額は、夫が4社約160万円、妻が5社約100万円。中には債務名義を取った業者もおり、焦って相談に来た。借金の原因は生活費と返済資金、既に自転車操業状態となっていた。

家計簿を見ると月10万円の住宅ローンと、月8万円の食費が家計を圧迫していた。家計は自転車操業状態であったので、任意整理以外の方法も検討したが、夫婦の強い要望もあって協会が介入し、家計の見直しに着手した。

先ず、夫婦でよく話し合い、協力し合い、赤字の家計を正常に戻すことから始めた。妻は家計管理の負担に悩む時期もあったが、約1年間、計11回に及ぶ粘り強いカウンセリングを経て、やっと家計のコントロールに成功し、返済原資が捻出できるようになった。

引き直し計算の結果、債務額は3割減となり、夫婦合計月4万円の返済、48回分割払いでの和解となった。

どんな家計でも見直しの余地はある。家計の再建とそのための家計管理の重要性について改めて考えさせられたケースであった。